「でも」「だって」をどう受け取るか。
部下との会話の際に出る「でも」「だって」について。
私には部下はいないから、実際のところはあくまでも想像であったり、過去の体験の記憶をたどることしかできないが、おおよその景色は見える。
若い時には、「でも」「だって」は、もはや口癖のような気もするが、自分が発する言葉そのものにさほど意識が向いていないから、無意識に反射的に口にしているケースもあると、自分の過去を思い出してもそうであるし、実際の面談でも感じることもある。
私が面談で受けるそれらの言葉は、その人の意思なり、何か気持ちの動きが出たサインとも受け取れるから、「お!」と思う瞬間だけれど、毎日のように複数の部下との対話をもつ上司であれば、何かを伝えたり指摘したりする度に、「でも」や「だって」を受け取るのだからが、冷静に受け止めたいという気持ちとは裏腹に、次の言葉を繰り出すことに躊躇し、しだいにその部下に対してあきらめの気持ちが強まっていく、というのも十分理解できる。
根気のいる対話であり、上司側の時間的な余裕や心にも余裕がなければ、会話を構築し続けるのはとてもむずかしい。
ただこの時、上司側が、「でも」や「だって」の自分自身の受け取り方によって、ある事実がイヤな感情と結びつきやすくなっていることに気が付けるといい。「でも」や「だって」を自分の発言への不満や反論と受け止めてしまうと、誰でもいい気持ちはしないし、これ以上言っても無駄だと諦めてしまうこともあるから。
「でも」や「だって」は相手からのサイン。
サインが出たら、「お!きたな!」くらいに受け取って、「あなたはなぜそう思うのか?」と、”でも”の理由を聞いてみるといい。すると、相手の思いや考えにもう少し触れることができるかもしれないから。
昨日はその話題のとき、そんな話をさりげなくしてみた。
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