人との関わりから学ぶこと
人と向き合うことの、面白さと歯がゆさと、時に残念なことと。
昨年の暮れ、尻切れトンボのようになったことがあった。
その職場を辞める前に、もう一度お話をしたかったけれど叶わず、終わりの日を迎えてしまったのだ。
長い期間、信じがたいほど体調が悪い状態が続きながらも、気丈にふるまって仕事をしていた彼女。
体調不良の原因は結果的には心の疲労。心の奥深いところにずっと苦しさを抱えて頑張ていたのだ。誰にもその苦しみを話すことなく、私も察することができないままに時間が過ぎた。
あまりの不調に何かあるのだろうと思いながらも、本人自身も気が付いていないこともある。体が反応しても、そこに原因を認めるには時間がかかる。
ある日の面談で、いよいよ限界を迎えた彼女からその苦しさを聞かせてもらった時は、思わず私も泣いた。
あー、ここまでその思いを抱えてあんなに頑張っていたのか、と感情が大きく静かに揺さぶられた。
文句も言わない、なんなら理解を示して仕事をしている。その奥にはまったく違う気持ちがあるのに、だ。
彼女は20代前半、まだ若い年齢ながら、成熟した人間性を感じさせる頼もしさがあった。
その告白を受け、彼女はその職場を離れることを決断したものの、体調不良は加速し、最後は出勤できなくなってしまった。
私自身も数年前、軽度ではあったけれど、うつ状態を経験し、その身体のコントロールできない様子は少しはわかる。本当に、体の機能がばらばらになって、軌道がうまくとれなくなるのだ。
会うことなく彼女との面談は終わってしまい、その後の様子がわからないものの、注意深く連絡をしてみた。
まもなく、丁寧な返信があった。
最後に面談した以降の様子がつづられ、体調の変化と、その後の変化と。
私への言葉もあり、また泣けてきてしまった。
数か月ぶりに痛みから解放され、気持ちも、どん底から少しづつ明るい方へ動いている様子が伝わってきた。
心からほっとした。
人の心は他者には決して見えないし、わからない。
わかったなどと思うことは、大きな勘違いであり、間違いなのだ。
そこには、上下関係、年齢は関係ない。上の人間だからわかる、なども絶対にあり得ない。
彼女との関わりからたくさんのことを学ばせていただいた。
またいつか、元気に会えることがあったらうれしいな。

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